■万里センセイの海馬【毎週木曜更新】
「馬に魅せられた画家・作家たち in the world(全4回)」
-その2(2/2):徐悲鴻をご存知ですか?-
彼の馬をテーマにした作品の中では特に「奔馬」が有名で、彼の描く馬は、生命力に溢れ、作品に正面から向き合うと、馬が画面を突き抜けてこちらに突進してくるような錯覚さえ覚えます。この「奔馬」のシリーズは、中国の切手になって売り出され、世界中のコレクターによって収集されましたから、あなたもこの切手をどこかで見た記憶があるかも知れません。
徐悲鴻の馬の絵は人気が高く、小さな水墨画でも1枚数千万円で取引されています。北京の瑠璃廠(ルリチャン)の画廊で、ときどき彼の作品が売りに出ていることがありますが、偽物の可能性が高いですから、注意が必要です。
中国に住む絵画に詳しい友人から聞いた話では、水墨画のいい作品を表装に出すと、表装屋では、作品の薄い紙を上手に剥して2枚の作品を作るのだそうです。そうして新たに作った1枚をこっそり売りに出すのですが、これは偽作とも言えないし、本物であってそうでないような・・・この辺りが中国と付き合う際の難しさにも通じます。
万里センセイの海馬TOP
うまレターモバイルTOP
(C)AnswerCorporation