■万里センセイの海馬【毎週木曜更新】

「馬に魅せられた画家・作家たち in the world(全4回)」
-その3(1/2):坂本繁二郎をご存知ですか?-

最近の日本人は馬と触れ合う機会がほとんどありませんが、一昔前までの日本人は馬と触れ合う機会も多く、馬をこよなく愛する人間が多かったようです。久留米生まれの画家、坂本繁二郎(1882年~1969年)も、そんな一人でした。繁二郎はフランス留学から帰ると同じ福岡県の八女に移住、この頃から馬をテーマにした作品を多く発表するようになりました。

繁二郎が晩年に発表した自伝『私の絵、私の心』(日本経済新聞社)によれば、「人を描きたかったが、いざモデルを頼むと向こうが意識して、最初の感じが抜けてしまう。馬にはそれがありません。日光に様々な変化をみせる膚のつやや陰影の変化、つぶらな目に宿る自然な感情が私をとりこにする」と書いています。

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