■万里センセイの海馬【毎週木曜更新】

「北京オリンピックと香港競馬(全4回)」
-その1(2/2):決勝戦は午前中?-

問題は北京周辺に馬術競技の開催に適した競技場が無いことでした。もっとも、社会主義で中央集権の中国のことですから、北京周辺に適当な競技場が無ければ、作ってしまえばいいのですが、それをやらずに香港で開催することにしました。

とは言え、オリンピックを主催するのは国家ではなく都市ですから、北京から遠く離れた香港で馬術競技を開催するには、IOCの許可が必要となります。

北京のオリンピック組織委員会は2005年7月のIOC総会に諮って、ここで正式に香港開催が決まりました。実は過去のオリンッピックでも、馬術競技の会場がメインの競技地を遠く離れたケースがありました。1956年のメルボルンオリンッピックで、この時は「検疫上の問題」が理由で、馬術競技だけはスウェーデンのスットックホルムで行われています。

中国も、今回香港での開催にあたっては、「検疫上の問題」を理由に挙げていますが、復帰から10年以上経って大きな問題も起さずに中国本土に協力している香港に対するご褒美だとの政治的な見方もあるようです。

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