■万里センセイの海馬【毎週木曜更新】

「馬の故事・熟語_本当の意味をご存知ですか?(全4回)」
-その1(1/2):馬耳東風(ばじとうふう)-

今週紹介するのは「馬耳東風(ばじとうふう)」という熟語です。先ず、この熟語を知っていなければ話になりませんが、これを日本風に直したものが「馬の耳に念仏」と聞けば、その意味がおおよそわかる人も多いのではないでしょうか。

「馬耳東風」とは他人の意見や忠告をまったく意に介しないことを意味し、「あいつには何を言っても馬耳東風さ」などと使います。 ところで、この熟語を日常よく使っている人でも、この言葉が李白(りはく)の詩の一節に由来することを知っている人は、ほとんどいないのではないかと思います。

かく言う、私も今回このコラムを書くにあたって色々と調べて初めて知った次第ですから、あまり偉そうなことは言えませんが・・・。「詩聖」と呼ばれる杜甫と並んで「詩仙」と称される唐代の代表的な詩人である李白が作った詩の中に「王十二(おうじゅうに)の寒夜(かんや)に独酌(どくしゃく)して懐(かい)ありに答(こた)う」という長いタイトルの詩があります。
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