■万里センセイの海馬【毎週木曜更新】

「記憶に残る名勝負(全4回)」
-その1(1/2):トウショウボーイVSテンポイント-

1977年暮の有馬記念。この年の7月に参議院選挙があって当時、秘書をしていた野末陳平さんが再選を果たし、私もほっと一息入れた年の暮で、数日前に手にしたボーナスを懐に久しぶりに中山競馬場にいそいそと出かけて行きました。

この日の目玉は何と言っても、前年の有馬記念で優勝したトウショウボーイと2着に泣いたテンポイントが再び合見えるレースです。

トウショウボーイとテンポイントの実力も人気もほぼ互角、単勝のオッズでわずかにテンポイントが勝っていたと思います。

スタート直後から、中山競馬場は異常な興奮に包まれていました。

内にテンポイント、その直ぐ外にトウショウボーイが並び、両馬は競り合って、そのまま向う正面までかなり速いスピードでレースが展開していたかと思うと、テンポイントの足が遅くなり、トウショウボーイが単独でトップに躍り出ました。

私はこのレースはトウショウボーイの単勝を買っていたので、「シメタ」と思い、双眼鏡に目を凝らし、大声で「トウショウボーイ頑張れ」と声援を送っていたのです。
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