■万里センセイの海馬【毎週木曜更新】

「JRAにまつわるエトセトラ全4回)」
-その1(2/2):JRAは天下り天国(前編)-

ちなみに、現在(2008年8月30日)、理事長、副理事長、理事と全部で12人いる役員のうち、農水省OBの天下りは4人で、全体の3分の一を天下りが占めていることになります。

現在のJRAのトップである理事長は、JRA生え抜きの役員ですが、1960年代から現在の理事長が誕生するまで、歴代の理事長はずっと農水省の事務次官経験者であったという歴史があります。

つまり、「農水省の事務次官からJRAの理事長へ」というコースは官僚の世界では一種の不文律になっていたのです。それが、去年9月の人事で、初めてJRA生え抜きの理事長が誕生した背景には、やはり国民の天下りに対する厳しい批判があったからだろうと思われます。

しかし、現在も理事長に次ぐナンバー2の副理事長には、農水省の事務次官経験者が控えていますから、理事長交代の際にまた農水省次官OBが理事長の座を占めるという悪弊が復活する可能性があります。

ここはしっかり競馬ファンも誰が次の理事長になるかしっかり監視の目を光らせる必要があります。
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