■万里センセイの海馬【毎週木曜更新】
「馬ならぬウシにまつわる話(全5回)」
-その3(1/2):「60年前の丑年を振り返って・・・」-
今年は「己丑」(つちのと・うし)の年ですが、今から60年前の己丑の年は、どんな年だったのでしょうか?
西暦でいうと1949年、昭和24年です。日本が戦争に負けてから4年経って、復興の槌音が高らかに響いていた頃です。
「己丑」の「己」の字は、「植物の若葉の芽がむっくりと起き上がる様」を表し、「丑」の字の「植物が地下において芽を吹き出そうとするが、まだ完全に伸びきらないで曲がっている様子」と合わせて考えると、戦争で受けた打撃から立ち直ろうとしても、まだ完全に立ち直れていない60年前の様子にぴったりと符合しています。
この年の正月、日本経済は戦後のハイパー・インフレ(消費者物価が前年比50%上昇)の最中にありましたが、2月にアメリカから経済顧問として、デトロイト銀行の頭取のドッジ氏が来日し、後に「ドッジ・ライン」と呼ばれる、超均衡予算を日本の政府に要求しました。
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