■万里センセイの海馬【毎週木曜更新】
「馬ならぬウシにまつわる話(全5回)」
-その3(2/2):「60年前の丑年を振り返って・・・」-
超均衡予算というのは、現在とは正反対、歳出が歳入を下回る予算で、これによってインフレを退治しようとしたのです。
たしかに、こんな手を打てば、物価上昇は抑えられるでしょうが、肝心の景気は急激に冷え込みます。
案の定、年の後半から、倒産企業が相次ぎ、会社をクビになる労働者が急増しました。
夏には、東芝が4万600人の人員整理を発表し、国鉄は、この年だけで9万5000人の首を飛ばしました。
この辺り、何やら昨今の派遣労働者の問題と似通っていますが、当時は景気悪化の影響で、社会が騒然となり、下山事件や三鷹事件、松川事件などが相次ぎました。
そんな年の明るい話題といえば、年末になって湯川博士が、日本人初のノーベル物理学賞を受賞したことでしょうか。
それと美空ひばりがデビュー曲「河童ブギ」を、続いて「悲しき口笛」を歌って大ヒットして、一躍少女スターになりました。
それから60年後の2009年はどんな年になるか?
次回、占ってみましょう。
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