■海江田万里の政経と生計のカンケイ【不定期更新】
「海江田万里の政経ダイアリー 2010/07/20号」
「―消費税について―」

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 菅総理は突然、消費税の増税を打ち出し、これを勇気ある発言と評価する向きもありますが、私は経済の実態を知る一人として、今は増税の具体的なスケジュールや税率を云々する時期ではないと思っています。

 先ず、現在の日本はデフレ経済の只中にあります。もちろん、昨年の春から続いた外需の拡大によって、デフレの圧力は徐々に薄らいではいますが、すでにデフレは克服されたとの認識を持つにいたってはいません。

 先日発表になった日本銀行の『展望レポート(2010年7月)』によれば、「マクロ的な需給バランスが徐々に改善することなどから(物価は)下落幅が縮小し、2011年度中にはプラスの領域に入る可能性が展望できる」とあります。一般的に日銀は物価の下落については、これまでも楽観的な見方をしていましたから、この見通しが正しいとはにわかに考えられませんが、その日銀でさえ、デフレにストップがかかるのは、どんなに早くても2011年度だと告白しているのです。


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