■海江田万里の政経と生計のカンケイ【不定期更新】
「海江田万里の政経ダイアリー 2010/07/21号」
「―Financial Adviser 8月号 海江田万里の経済熱線―」

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 現在のまま少子高齢化が進めば、年金や医療保険、介護保険の制度が現行の制度のままでは早晩「持続不可能」になるのは明らかです。ならばその財源をどこに求めるかの議論の際に、少子高齢化によって、高齢者の資産が増えていることに着目して、先ず、そこから税金を確保しようとの考えが浮かんでくるのも無理からぬことです。

 私たちの父母の世代は、子どもが3人4人といましたから子育てにお金がかかって、自分たちの老後に資金の準備をすることができませんでした。それでも3人、4人と子育てをした分、その子どもたちが年金や医療保険の保険料を払って、ちゃんと親の世代の面倒を見てくれたのです。

 それが今や、子どもの数も一人っ子が圧倒的に多数になりました。もちろん、その一人の子どもに塾や習い事などお金をかけていますが、それでも子どもの数が多かったときに比べると、全体で子育てにかかるお金が少なくなったことは事実です。その結果、お年寄りに結構な財産が残ることになりました。過剰な貯蓄があっても、お年寄りは必ず「少子化で年金や医療保険の将来が不安だから、自衛のために自分で資金を準備しておかなければ」と説明しますが、本当にそれだけの資金が必要なのでしょうか。

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