■海江田万里の政経と生計のカンケイ【不定期更新】
「海江田万里の政経ダイアリー 2011/07/20号」
「―経済界「視点」『桂林荘雑詩』に寄せて―」

[3/3]

 私は今の日本は、各人が、それぞれの持ち場で力を出し合う『桂林荘 精神』が必要だと思っている。民主党も自民党もない。「誰かが総理 をやっている間は協力できない」などと愚痴や文句を言わずに、 東日本大震災、そして原子力事故という未曾有の国難を前にして、 同じ日本人として協力し合うことが必要だとつくづく思う。

 それができない理由のひとつは、現在の日本の国民の多くが『桂林荘 雑誌』のような日本人の団結を訴える詩に触れ合うことがないからで はないだろうか。私は特に子どもの頃からこうした詩に触れておくこ とが大切だと思っている。

  私がこの桂林荘の詩を初めて知ったのは、中学生の頃だった。もちろ ん、学校の漢文の時間などでは教えてくれない。父親の書棚の中にあ った『和漢朗詠集』という本の中にこの詩があったのだ。子ども心に 勇気が湧き上がってくる詩だと感じた記憶がある。

 桂林荘の詩は、私の父親世代は学校の漢文の時間などに決まって暗誦 させられたと聞いたことがある。しかし、そうした歴史の故か、私た ちの学校教育の中でこの詩は排除されてしまった。 

 国難の時代の今こそ、日本人の先達が作った漢詩の名作を学校教育な どで学ぶべきではないだろうか。


衆議院議員 海江田万里


[2/3]
前の話 次の話

海江田万里の政経と生計のカンケイTOP
エンタメワールドモバイルTOP
(C)AnswerCorporation