■海江田万里の政経と生計のカンケイ【不定期更新】
「海江田万里の政経ダイアリー 2011/10/18号」
「―経済界「視点」「衆参対等統合一院制」を考える―」

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 そんな折に、衛藤征士郎衆議院副議長にお目にかかった。衛藤副議長は「衆参対等統合一院制」の会長として、これまで一院制の導入に大変熱心に取り組んでこられた方である。衛藤副議長は「今、政治のスピードが求められているときに日本の政治はその要求に応えられていない。政治がスローな理由はわが国の二院制に問題がある」と力説されていた。

 この意見には私もまったく賛成で、現在のようなねじれ現象のもとではもちろんだが、ねじれが無くても、わが国のような二院制では政治が物事を決めるのに時間と手間がかかりすぎる。

 「二院制を採用しているのはわが国だけでなくイギリス、フランス、ドイツ、それにアメリカだってみんな二院制ではないか」との反論が出ると思う。

 しかし、大統領制のアメリカは事情がだいぶ違うし、首相のいるイギリス、ドイツ、フランスなどは名目上、二院制を採用しているが、実質は一院制の国会運営であることを忘れてはならない。イギリスの上院議員は貴族と高僧に限られ、その資格は終身である。フランスの上院議員の選挙権は下院議員と地方議員に限られて、一般の国民は上院議員選挙に参加できない。またドイツは、各州の首相や大臣が上院議員を兼職する。

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