■海江田万里の政経と生計のカンケイ【不定期更新】
「海江田万里の政経ダイアリー 2012/6/26号」
「―本日の衆議院本会議―」

 本日の衆議院本会議で、「社会保障と税の一体改革法」の記名採決が 行われ、私は「白票(賛成票)」を投じました。正直に申し上げて、 今回の採決に、どのような態度で臨むか最後の最後まで迷いました。

 その第一の理由は、3年前の総選挙で、「これからの4年間は消費税 を上げない」と有権者に約束したからです。2つめは、わが国の財政 を考えるといつかは消費税を増税しなければなりませんが、「法律を 成立させる時期が果たして今なのか?」という点です。3番目に、 野党との協議で、これまで民主党が主張していた政策(例えば後期 高齢者医療制度の廃止)が棚上げになってしまったことです。

 先週末、地元を回って、何人かの人から「消費税を上げないでくださ い」との声も頂戴しました。また、私の国会の事務所や、四谷の事務 所にも、多くの電話やFAX・メールがありました。そうした地元の 声を聴き、本当に、本会議が始まる1時間前まで悩んだ末、冒頭に書 いた通りの行動をとりました。

 私が、こうした決断を下したのは、消費税の増税は第一段階として、 2014年4月を予定していますが、それまでに、低所得者対策の 「簡素な給付措置」あるいは、食料品などに「軽減税率」を導入する 可能性が残されているということです。また住宅のような高額の物へ の対策も講じなければなりません。私は、民主党の税制調査会の役員 として、また衆議院の財務金融委員長として、今後の税制の在り方に ついて、発言ができる立場にいますので、引き続き、消費税の持つ逆 進性の緩和のために尽力しなければならないと考えたからです。

 国会議員数削減など、身を切る努力の成果も出さなくてはなりません。

 もうひとつ、今回の法律では、2014年4月の消費税率アップの前 (常識的には3〜6か月程度前)に、いよいよ実際に消費税を上げる かどうか、最終的に判断することになっています。その時の日本経済 が、現在よりデフレがさらに進行していたり、世界経済が深刻な不況 に陥ったりしていた場合は、その時の内閣の判断で、消費税増税を一 旦ストップできます。

 その判断をするためには、私も与党の中にいな ければなりません。もちろん、その前に総選挙の洗礼を受けることに なります。今度の選挙は、私にとっても、民主党にとっても、かつて ない厳しいものになると覚悟していますが、何としても民主党を立 て直し、日本の政治を前に進めたいと考えています。

 どうか、私の意のあるところを御汲み取りください。

衆議院議員 海江田万里 


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