「武豊」。
競馬通でなくとも、一度は聞いたことのある有名、いや、「超」有名騎手である。自身の記録もさることながら、その人柄も含め多くの競馬ファンや周囲の人々を惹きつける魅力が、彼にはある。そして今、武豊騎手の記録を、新しく平成のものに塗り替えた若きホープがいる。
三浦皇成だ。
「名はその人物を表す」
「競馬界の皇帝(騎手)ここに君臨(成す)」
という印象を、これまでの彼の戦績、武豊騎手のもつ「新人騎手最多勝記録更新(現在更新中)」などをふまえ、そう感じられずにはいられなかった。
1989年12月19日東京都練馬区生まれのO型。三浦皇成は今年、JRAの騎手として美浦は河野厩舎に所属し、多くの記録を塗り替え活躍している。
普段はどこにでもいる19歳の青年。しかし、ひとたび騎乗すると、その屈託のない笑顔は勝負にかける真剣な表情に変わる。どちらかと言えば童顔で幼く見える三浦騎手だが、レースでは精悍な顔つきで大人っぽさが増す。
「偉業」を成す者。この場合でいう記録更新など戦績をあげることだろうか。
これがギリギリの最後の一歩で、スムーズに達成できない者は地団太を踏まなければならない。だがその状態がある者ほど、その後、さらに活躍するように感じている。
三浦騎手も例外ではない。
前述にある武豊騎手の新人騎手最多勝記録の時など、記録更新目前にして、数鞍踏むという状態があった。
もどかしさもあったかもしれないが、その分、記録を更新した時の瞬間はひとしおだっただろう。
精神状態も普段よりも自分が感じる以上に、周囲からの期待の声など負担はかかる。だが、それさえも上手くコントロールしモチベーションを更に上げ、結果、達成する。これがプロといわれ、プロの中のプロと言えるのではないだろうか。
今後も更に、平成生まれの若きホープ、三浦皇成から目が離せない!
(2008.10.31)