血統のｽﾎﾟｰﾂ

---

　読者の皆さんは何型だろう｡

　人間にはA/B/O/ABと大きく4種類の血液型がある｡
　日本は外国に比べ､血液型に対する関心が非常に高い国の一つと言える｡
　欧米で血液型を尋ねると､｢どうして聞くのか?｣｢知りたいのか?｣と､不思議に思われる｡日本人が感じる血液型の意識とは異なっているようだ｡それほど血液型に対しては関心が薄いのだろう｡

　しかし､輸血など血液型の詳細を必要とする場合はどうするのか｡
　ｲｷﾞﾘｽ人の友人に尋ねると｢医者が知っているから問題ない｣と､明快な答えが返ってきた(笑)

　我々人間は4種類の血液型｡
　では､馬は何種類の血液型が存在するのだろうか｡色々調べてみると驚く数字を目にした｡
　その数､約3兆種類である｡

　3兆と言えば想像を遥かに超える数だが､理論上､その中で同じﾀｲﾌﾟに含まれてしまう馬も少なくない｡
　そのため､血液型だけではｻﾗﾌﾞﾚｯﾄﾞの親子判定の結果に100%と言う確証は出せずにいた｡
　そこでｲｷﾞﾘｽの国際血統書委員会は､DNA鑑定を用いることを提唱した｡精密に検査すれば限りなく100%(99,999･･)に近い割合で鑑定することができるようだ｡

　競馬､それは｢血統のｽﾎﾟｰﾂ｣の異名をもつ伝統を重んじ格式高いもの｡
　その原点とも言えるｻﾗﾌﾞﾚｯﾄﾞ達への追求はﾚｰｽ結果の良し悪しだけでなく､一頭の馬を徹底的に分析するところから始まっている｡
(2008.2.22)