野党の政治家で競馬好きでは、民主党の小川敏夫参議院議員の右にでる人はいないでしょう。本人に取材をしたところ「初めて馬券を買ったのは1973年、大学4年の頃」と告白していました。
彼はその後、検事・裁判官・弁護士となって法曹界で活躍するのですが、競馬というより馬に対する愛情を断ちがたく、1988年には一口馬主になって、1991年には晴れて単独で馬主になった経歴の持ち主です。
「活躍した馬で印象深いのは日経賞2位入賞のイタリアンカラーです」とは本人の談です。かれこれ20年近い馬主の経歴がありますから、推されて東京馬主協会の副会長を務めていました。
しかし最近は参議院で民主党は与党となり、小川氏も多忙を極めているために、副会長は辞して専務理事となっています。そんな彼も実際に競馬場に出かけるのは年に2〜3回とのことですが、現在のJRAのあり方には、馬主としての意見があります。「最近は自分の馬をレースに出したくても出ることができない状況が続いています。JRAが意図的に競走馬を登録過剰にしています。
1レースあたりの出走馬が多くなれば、配当金が高くなるから馬券が売れるわけで、馬券売り上げ至上主義のJRAの体質は困ったものだ」とかなりお怒りの様子でした。
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【ちょこっとメモ】
小川敏夫(1948年3月18日-東京都生まれ)
22歳の若さで司法試験に合格。裁判官→検事→弁護士(現職でもある)を経て、平成10年に「参議院東京都選挙区」で見事当選を果たす。
掲げるポリシーは「人にやさしく、不正に厳しい」 |
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小川敏夫参議院議員は、かつて同じ民主党の鳩山由紀夫議員の選挙区が北海道ということもあり、「ぜひ馬主になって」とお願いしたそうです。
しかし、今日まで鳩山由紀夫議員が馬主になったという話は聞いていません。
厚生労働大臣の舛添要一議員も馬主だった経験があり、議員になる前に、私も北海道白老の牧場に遊びに行こうと誘われたことがあります。
議員になって舛添氏も、ここ数年で馬を手放してしまったようです。
私自身、しばらく競馬場に足を運んでいませんでしたが、このコラムを始めてから無性に競馬場の空気が吸いたくなりました。
「政治家と競馬の関係」 〜完〜
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