先週、このコラムで「株は投資で競馬は投機だ」と書いたら競馬ファンからお叱りを頂戴しました。「競馬は推理するスポーツで、大きな利益を狙っているわけではない。負けても授業料、勝てば自分の努力に対する当然の報酬」といった意見でした。
もちろん、こうした考えのファンがいることが競馬の健全な発展に繋がっていると思いますが、同時に、競馬にはお金の要素がからむことも否定できない事実です。そこであくまでも参考になればと株の格言を紹介しているのです。
今週の格言「下手なナンピン大怪我のもと」
この格言を理解するにはナンピンについての説明が必要かもしれません。ナンピンとは、漢字で「難平」と書き、上がると思って買った株が思惑に反して価格が安くなったところで、更に株を買い増しすることです。
買い増して、株数が増えれば株の購入単価が平均化され、安くなり、今度値上がりした時にそれを売れば大儲けができるということですが、実際には、さらに値下りして損を拡大してしまうことがよくあるのです。
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【ちょこっとメモ】
競馬の座席はどうなってるの???
大きく自由席(一般席)と有料の指定席の2種類に分かれます。指定席は当日販売・JRA会員専用電話予約席があり、シルーバー席や車椅子の方専用もあります。詳細は各競馬場のHPなどでご確認下さい。 |
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馬券を買うケースに当てはめると、本来なら本命、対抗、アナで3頭ぐらいに絞って買うのが一番効率的なのでしょうが、なかなかそうはいきません。私も以前、競馬場で失敗したことがあります。パドックで、仕上がりのいい馬が目に留まりました。
オッズを見ると、ほとんど買われていません。嬉しくなって、せっかくこんな馬を発見したのだから、「単」とは言わず「連」で賞金をぜひ取りたいと思って、全枠流して買って見事外しました。三点買いくらいに止めておけばよかったものを、ナンピンをかけて損害を拡大させたのです。
当たる確率を高くしたつもりが、結局は傷口を広げてしまうことになり、止められないところに人間の悲しい性(さが)があるのかもしれません。
つづく
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