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 【海江田万里 プロフィール】
●1949年 東京生まれ
●1972年 慶應義塾大学法学部政治学科卒
●1993年 衆議院議員選挙(東京1区)に日本新党から立候補、初当選。
●2004年 岡田克也代表による新体制のもと、ネクストキャビネット(次の内閣)厚生労働大臣に就任、民主党の年金改革案づくりに尽力。岡田代表の再選に伴い、ネクストキャビネット(次の内閣)経済産業大臣に就任。
●2005年 衆議院議員選挙で惜敗
●血液型 AB型  ●趣味 絵画鑑賞、映画鑑賞、読書、漢詩  ●スポーツ 野球、剣道(二段)
●座右の銘 人生意気ニ感ズ  ●公式HP http://www.zephyr.dti.ne.jp/~kaieda/
今月のお話(全4回)
  「馬の故事・熟語_本当の意味をご存知ですか?」
―その3 人間万事塞翁が馬―
 もう20年以上前のことになりますが、当時参議院議員だった青島幸男氏が『人間万事塞翁が丙午(ひのえうま)』というタイトルの小説を書いて直木賞を受賞したことがあります。
 意地悪ばあさんのモデルになった青島氏の母親の生涯を軽妙なタッチで描いた小説でしたが、この本のタイトルの元になったのは「人間万事塞翁が馬」という故事です。

 この文字の正確な読みを聞くと、10人中9人までは「ニンゲンバンジサイオウガウマ」と答えるはずですが、正確には「ジンカンバンジサイオウガウマ」と読みます。

 この故事は、古代中国漢の時代の『淮南子(えなんじ)』という書物に記載されています。現代の中国語もそうですが、昔から漢語では「人間」という字の意味は「人の世」、「世間」で、日本語のような「人間(ヒューマンビーイング)」という意味はありません。

 そこで日本語の「人間(にんげん)」と区別をするためにわざわざ「ジンカン」という読み方をするのです。これは漢詩の世界のいわば約束です。

【ちょこっとメモ】
レース開場は右回り?左回り?
レース開場(競馬場)のコースでは「右回り・左回り」の方向があります。東京・中京・新潟の3場が左回りとなり、それ以外は右回りとなっています。その土地の立地などを考慮し現在の形状になったようです。
『淮南子』に紹介されている「人間万事塞翁が馬」の物語は、「昔、国境の城塞に住んでいた翁の飼い馬が逃げ出した。城の人々は皆、翁を気の毒に思ったが、翁自身はさほど悲しんでいなかった。

 すると暫くして、逃げた馬がもう一匹の良馬を連れて帰ってきた。人々はこれを羨んだが、翁はあまり嬉しそうではなかった。

 その後、翁の一人息子がこの良馬に乗って足の骨を折る大怪我をした。翁はこれを見ても悲しがらなかった。間もなく騎馬民族の『胡』が城に攻め込んで、村の若者は皆戦死したが、ただ一人、翁の息子は足が悪かったため命を長らえることができた」という内容です。

 「禍福は糾える縄の如し」という言葉もありますが、人の世の運命は、禍が福に転じることもあり、反対に福が禍に転じることもある、塞翁の馬のように何が幸福になり何が不幸になるか分らないと言うのが本当の意味するところです。

つづく

 
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「兵隊さんの置き土産」
     09.07.30 「―その5 団塊世代の今そしてこれから 」
     09.07.23 「―その4 団塊世代の70〜80年代 」
     09.07.16 「―その3 団塊の世代の学生時代(2) 」
     09.07.02 「―その2 団塊の世代の学生時代(1) 」
     09.07.02 「―その1 団塊の世代の少年時代 」
「選挙トリビア」
     09.06.25 「―その4 ポスターあれこれ 」
     09.06.18 「―その3 ベンダレ」
     09.06.11 「―その2 衆議院選挙と参議院選挙の違い」
     09.06.04 「―その1 ウグイスとカラス」
「30分で解る『三国志』」
     09.05.28 「―その4 時代の終わり」
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     09.05.14 「―その2 昨日の友は今日の敵」
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     09.03.05 「―その1 2・26事件と誕生日」