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 万里センセイの海馬

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 【海江田万里 プロフィール】
●1949年 東京生まれ
●1972年 慶應義塾大学法学部政治学科卒
●1993年 衆議院議員選挙(東京1区)に日本新党から立候補、初当選。
●2004年 岡田克也代表による新体制のもと、ネクストキャビネット(次の内閣)厚生労働大臣に就任、民主党の年金改革案づくりに尽力。岡田代表の再選に伴い、ネクストキャビネット(次の内閣)経済産業大臣に就任。
●2005年 衆議院議員選挙で惜敗
●血液型 AB型  ●趣味 絵画鑑賞、映画鑑賞、読書、漢詩  ●スポーツ 野球、剣道(二段)
●座右の銘 人生意気ニ感ズ  ●公式HP http://www.zephyr.dti.ne.jp/~kaieda/
今月のお話(全5回)
  「ワタシの周りの馬好きの人々」
―その1 馬を見つめる父―
 連載の最初に紹介した競馬好きの父がこの2月に亡くなりました。90歳の大往生でしたが、食道癌で最初に入院したのが4年前、その後入退院を繰り返し、一時的に体力が回復した時期もありました。

 そのとき一緒に競馬場へ行こうと提案したものの、父にそれだけの気力は無く、結局、最後の親孝行はできずに、死出の旅路を見送ることになりました。49日の法要を済ませて、先日父の部屋の片付けをしていると、机の引き出しから出てきたのは、競馬に関係する遺品がほとんどでした。

 ちょっと驚いたのは携帯ラジオで、ほとんど使っていないものを含めて5台も出てきました。片手に競馬新聞、片手に携帯ラジオが当時の競馬ファンお決まりのスタイルでしたが、この格好で、しばしば競馬場に通っていた父の姿を思い出して、しばらく遺品整理の手が止まりました。

 もうひとつ、目立ったのが赤鉛筆です。正確には赤色と青色半分半分の鉛筆ですが、まだ削っていないものが数ダース出てきました。この色鉛筆は誰も引き取り手がいなかったので、私がそのまま家に持って帰りました。

【ちょこっとメモ】
愛馬:「ラビリンス」
万里センセイの父、(故)海江田四郎さんが、愛馬ラビリンスが優勝したときの口取り撮影です。写真中央に馬を褒め優しく見つめながら写真に写っています。
 部屋の壁に目を移すと、父が共同馬主だった馬が優勝した時の記念写真が額に入って懸かっていました。馬の名前はラビリンス、さほど強い馬ではなかったですから、この名前を覚えている人は少ないのではと思います。

 それでも1980年代に中央競馬で2勝したうちの1回の写真です。馬主や厩舎の関係者が手綱をとっての優勝記念写真を見ると、他の人々は皆カメラ目線なのに、父は馬の方を向いています。生前、その点を父に指摘すると、こう言いました。

「このとき馬に向かって、よくやった、偉かったと話し掛けていたんだ。その瞬間を撮ってくれた写真で、一番気に入っているいい写真だ」と。こよなく馬を愛した人の一言です。
 
つづく

 
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「馬に魅せられた画家・作家たち in the world」
     08.01.31 「―その4 ジェリコ-をご存知ですか?―」
     08.01.24 「―その3 坂本繁二郎をご存知ですか?―」
     08.01.17 「―その2 徐悲鴻をご存知ですか?―」
     08.01.10 「―その1 テレスコビッチをご存知ですか?―」
新春特別号
     08.01.03 「今年は香港でオリンピック馬術見学!?」
「ワタシと競馬と、しばしば、オトン」
     07.12.27 「―その4 場外の帰りに出会った運命の出来事―」
     07.12.20 「―その3 九州男児の父からのミッション―」
     07.12.13 「―その2 灰色のブレザーを着た中学生―」
     07.12.06 「―その1 「皐月賞」を題材に句を詠む小学生―」