60歳過ぎて毎月の年金保険料の支払いから解放された分で、私は金の積立を始めることにしました。「純金積立」といって、金の老舗、田中貴金属工業が取り扱っています。毎月1万円以上1万円単位で、純金の買い付けをする仕組みです。
現在の金価格は1gおよそ3100円。ということは、1万円で約3グラムの金が買えることになります。このシステムの利点は、金価格が高いときには、少しの量しか買えなくても、金価格が安くなれば多くの量を買えることです。
こうして5年、10年と積立を続けると、1gあたりの購入価格は、その期間の金の平均価格より安くなります。こうした積み立ての仕方を専門用語で「ドルコスト平均法」と呼び、価格変動のある商品を購入する一番賢い方法として、昔から定着しています。
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【ちょこっとメモ】
埋蔵金の所有者は?
以前、TV番組等で特集も組まれた「徳川埋蔵金」番組以外でも独自の理論を掲げ発掘を行っている人々が現在も数多くいる。
実際に発見されれば、埋蔵金の所有者は国となり、発見者には埋蔵金の5%〜20%が功労金として支払われるそうだ。埋蔵金となれば5%でもかなりな金額になるだろう。定年後は夢とロマンを求めて、埋蔵金発掘なんていうのもいかがだろうか。 |
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私は、将来、現役引退を決めたときに、純金積立を解約して、時価で金を売却しようと思っています。その時の金価格がいくらになっているか見当も付きませんが、アメリカや日本の国債が紙くずになっても、金は実物資産の価値があります。
昨今の景気対策による大幅の財政赤字でドルが暴落して、米国で「金本位制の復活」なんてことになっている可能性もゼロとは言い切れません。
金は「ラスト・リゾート」とも呼ばれます。英和辞典を調べると、リゾートには避暑地の他に「拠り所」の意味があります。「ラスト・リゾート」つまり「最後の拠り所」です。人生の終盤に「最後の拠り所」を純金に求めるのもいいのではないでしょうか?
ただし、退職金などを全部、純金に投資することは勧めません。純金は株と同様、価格が乱高下しますから、あくまでも余裕のある資金で買うべきで、なけなしの老後の資金を全部つぎ込むような対象ではありません。
純金の積立と同じ発想で、金貨を毎月1枚ずつ買う方法もあります。金貨には色々な種類がありますから、一種のコレクションにもなり、50〜60枚貯まったところで、そのうちの10枚ぐらいを売って船旅に出るという夢とロマンを買うのはどうでしょう。
「夢とロマンと資産運用」〜完〜
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