金貨にはメープルリーフ金貨やパンダ金貨などの「地金型金貨」と違った価値を持つ「収集型金貨」があります。その代表は、フランスのナポレオン金貨やアメリカのインディアン金貨といったところでしょう。
インディアン金貨で思い出すのは、
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【ちょこっとメモ】
カラットとカラット
carat(記号:ct, car)はダイヤモンドなどの宝石の質量を表し、karat(記号:K, Kt)は金の純度24分立で表す記号。
24kとは純度99.99%以上の金のことを指し、18Kは、純度75%以上のことを指す。
ちなみに宝石の質量を表す1carat=0.2グラム。
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その昔、知り合いの女性が、インディアン金貨のペンダントを大事そうに持っていたことです。おそらく彼氏からプレゼントされたものだろうと、私が目ざとく、「いいペンダントをしているじゃないの」と冷やかしたら、「お気に入りだけど、いくらくらいするのだろう」と、とても嬉しそうに言っていました。
アメリカには、インディアン金貨の他にイーグル金貨、リバティー金貨などがあり、いずれも1800年代の後半から1900年代初頭までの間に造られたものです。当時の世界は「金本位制」をとっていましたから、1ドルの紙幣を持って銀行に行くと1ドルの金貨に替えてもらえました。
現在は、金と各国の通貨は交換できませんが、この時代の金貨はむしろ希少価値が出て、インターネット上のオークションなどで、かなり高い値段で取引されています。
ただし、注意しなければいけないのは、金貨は偽物が出回りやすいということです。例えば金の含有量について、インディアン金貨の場合、金の純度は21・7K(カラット)です。純金(24K)より純度は落ちますが、純金では柔らかすぎて通貨には向かず、21・7Kという純度が工夫されました。この純度を合わせるのが第一です。偽金貨はできるだけ製造原価を安く上げようと金の純度を落としますが、すると偽物であることがすぐにばれます。
この金の純度をクリアーすれば、その後型を作って、そこに金を流し込み、偽金貨の出来上がりです。古い金貨は適度に磨耗していますので、その辺りの雰囲気を出すのが難しいと聞きました。
日本で偽金貨が大きな社会問題になったのは、天皇陛下ご在位60周年記念金貨が発行された時でした。他、インディアン金貨やナポレオン金貨にも偽物が多く出回っていますからこれらの金貨を買う場合はくれぐれもご注意を。
つづく
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