衆議院議員選挙と参議院議員選挙は、どちらも「国政選挙」ですが、同じ「国政選挙」であっても、衆議院議員選挙と参議院議員選挙にはいくつか違いがあります。
先ず、衆議院議員選挙は「総選挙」と呼ばれますが、参議院議員選挙は「普通選挙」と称されます。というのは、衆議院議員選挙では、一度の選挙で定数480人の全部の議員を選び、一方、参議院議員選挙では3年ごとに定数242人の半分を選ぶからです。
衆議院議員の任期は4年ですが、
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【ちょこっとメモ】
代議士の由来
現在でも衆議院議員のことを代議士と呼ぶ事も多い。その由来は、大日本帝国憲法の下、参議院議員は旧公家・旧大名などの
華族や天皇に任命された元官僚や大学教授などの学識経験者、高額納税者などから選出される非民選議員だったのに対し、衆議院議員は国民の代表として国会の場で議事に係わることから「代議士」と呼ばれるようになった。
参考:Wikipedia
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戦後の政治史において、これまで4年間の任期満了まで解散が無かったのは、三木武夫内閣のとき、一度きりです。その他は、任期満了前に、必ず解散がありました。
解散になるとその瞬間に、480人の衆議院議員は全員首が飛ぶことになり、その日から、日本全国に衆議院議員は一人もいなくなります。だから当然、全員が議員バッジを外さなければならないのですが、中には縁起をかついで、バッジをつけたままの人もいるようです。
鴻池前官房副長官が私的旅行に使って問題になったJR無料パスも即座に返還しなければいけません。ところが、参議院議員の選挙は任期満了になる前に、スタートするのが通常です。ということは、現職の議員はそのまま選挙に入るわけで、バッジをつけたまま、現職の肩書きで選挙運動をします。
仮に、選挙に落選しても、任期満了のその日までは、立派な現職議員ですから、堂々とバッジをつけて、公務であればJRパスも使えるのです。もちろん、給料も、参議院議員は選挙の当落に関係なく、任期満了日までの金額が支払われます。
今度の総選挙は解散がいつになるか? 現在の衆議院議員の任期満了日は今年の9月10日ですから、その30日前までに行われる選挙は、任期満了選挙と考えられます。つまり8月11日、以降は衆議院の解散が無くても、いつでも選挙ができるということです。
今のところ、衆議院の解散は麻生総理がサミットから帰った直後と考えられていますが、いずれにしろ4年前と同じで真夏の熱い戦いになるでしょう。
つづく
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