「ベンダレが届いてないぞ。誰かすぐに西口駅前までベンダレ持って来てくれ」。
候補者に同行している秘書から選挙事務所に電話が入りました。応対したボランテイアの女性が、不思議そうな顔をして、「お弁当のたれがないみたい・・・」と言って事務所で大笑いになったことがありました。
この「ベンダレ」とは、もちろん選挙に伴う
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【ちょこっとメモ】
被選挙権
現選挙権が満20歳以上の日本国民にあるのは、皆さんご存知だと思いますが、立候補できる年齢は以下のとおりです。
衆議院議員・・日本国民で満25歳以上。
参議院議員・・日本国民で満30歳以上。
都道府県知事・・日本国民で満30歳以上。
都道府県議会議員・・日本国民で満25歳以上であり、その都道府県議会議員の選挙権を持っていること。
市区町村長・・日本国民で満25歳以上。
市区町村議会議員・・日本国民で満25歳以上であり、その市区町村議会議員の選挙権を持っていること。
参考:総務省HP |
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「業界用語」ですが、すぐにピンと来る人はほとんどいないでしょう。正解は、弁士の名前の書かれた垂れ幕のことです。弁士のベンと垂れ幕のタレを縮めてついた呼び名ですが、またの名前を「ふんどし」とも呼びます。
形状が男性の六尺ふんどしに似ていることからこの名前がつきました。しかし、ふんどしの現物を見たことがない人ばかりの昨今、「ふんどし持ってきて」と言われても面食らってしまうと思います。
同じく業界の用語の「桃太郎」も一般の人には馴染みが薄いでしょう。選挙の最中、候補者を先頭に、マイクを持って、旗を掲げて、練り歩く行為を「桃太郎」と呼びます。おとぎ話の桃太郎が、犬、サル、キジを連れて、鬼退治に出発する時の光景に似ていることが、この名前の由来です。
商店街など人出の多いところでは、この作戦は一定の効果をあげると思われますが、迷惑を被るのは、お店の人たちです。区議会議員選挙など候補者が多いケースでは、次から次に候補者が「桃太郎」で現れて、候補者皆に好い顔をしていると、疲れてしまい、「選挙中は仕事が手につかない」との苦情を耳にすることがあります。
同じ人が同じ商店街で何度も「桃太郎」をやると、かえって票を減らすことにもなりうるリスクを含んでいます。「うちの地盤に相手候補のセンシャが入った」。選挙事務所ではこんな物騒な話が飛び交いますが、センシャは「宣伝カー」のこと。もちろん自衛隊の戦車ではありません。
「朝立ち」の用語も誤解を招きそうですが、朝に行う街頭演説のことで、通常、駅前に立つことから、この名前が使われています。「夕立ち」は夕方、買い物客でにぎわうスーパーの前などに立つことの略語です。
選挙が近づくにつれ、各候補者はボランテイアを募集していますから、興味をもった人は選挙事務所に飛び込んでみてはいかが。
つづく
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