新年を迎え気持ち新たに、今年も競馬界に沢山の新風が巻き起こることだろう。 昨年を振り返ると、三浦皇成騎手の新人騎手最多勝記録が、武豊騎手のもつ69勝を21年ぶりに更新。だが武豊騎手も、やはり正真正銘のプロ。昨年11月のGTエリザベス女王杯で落馬し、有馬記念の出場が懸念されていたが、無事に出走。優勝は逃したが、その年の集大成とも言えるレースにかける彼の熱い想いを、ファンなら誰もが受け止めたのではないだろうか。 さて、その有馬記念。 優勝は安藤勝己騎手が騎乗した「ダイワスカーレット」である。牝馬の有馬記念優勝は、71年のトウメイ以来で、実に37年振りの快挙。 スカーレットのその勇姿は、この時勢にどう生き抜くか、その方法を説いてくれたような気がした。 世に働く男性諸君には、「不況と嘆くよりも、『今できる何か』を見つけ自身の力を鍛え蓄えるのだ、私のように」。女性諸君には、「男(牡)社会?それは過去の話。これからは、力(能力)あるものこそ、天下を掴み取るのだ!今こそ、その力を発揮せよ!」と。 年明け早々、「不況」の二文字がチラつき、些か暗雲に覆われているようだが、底があれば頂上がある。我々はこの不況に負けず、その頂上へと向かう為、再起しなくてはならない。 真に個々の力が問われる、これからの時代。スカーレットに見習い、我々も、他人と比べるのではなく、昨日までの自分に打ち勝つ力を、身に付けられるよう励もうではないか。それを成し遂げた時、新たな女神(牝馬)が我々にそっと微笑み(=優勝)かけてくれるかもしれない。 本年も、皆様にとって、ご多幸溢れる一年となりますように。 (2009.1.2)