2008年、国民や、短期を除く在留外国人に向け、政府が打ち出した経済政策の一つ「定額給付金」がある。対象者には一人1万2千円支給され、65歳以上、18歳以下に対しては2万円が支給されることとなっている。 全国各地、順次行われ始めているこの定額給付金制度。賛否両論の声はどこからともなく聞こえてくる。元は国の税金、それを還元されただけの話。そう考える人も少なくはないだろう。 ただ、この世界不況の中に身を置き、日々戦うみなさんには、嬉しい知らせとなった方も多いはず。 いずれにせよ、大切なこと、それは、この定額給付金の「使い道」である。 政府は「経済発展・景気回復」に向け、消費を促すよう目標を掲げ行っており、旅行会社などは、それに見合った旅行プランを提案するなど、その他、各企業でも盛んに定額給付金消費の対象に、と奮闘している。 そんな中、いくつかのニュースで、その使い道として目立ったものが「貯金」である。今年度の新入社員にアンケートを実施し、「初任給の使い道」に関しても、1位は「貯金」だった。このような経済が不安定な世の中で、より厳しくサイフの紐を締める家庭は大多数を占めているだろう。給付金の使い道に関しては、無いものとして考える貯金派。または、臨終収入と捉え消費する派と、大方これら2つ。 あるいは、競馬ファンの方なら競馬に費やすという方もいらっしゃるだろう。 実際、それぞれの家庭、個人にその使い道=消費が期待されているが、「正しい」と言えるものは一概にしてないように思える。 ただ、今回の給付金が、僅かでも家庭を支え、そして日本の景気回復に少しずつ活気づける「助走」的な役割を果たしてくれる期待感は捨てられない。いずれ経済は持ち直すだろう、そう願って走り続けるしかないのだ。 そして、助走をつけた日本経済が回復する成功を収め、ゴールに辿り着いた時こそ、定額給付金制度に真の喜びを感じるのではないだろうか。我々一人ひとりが、定額給付金だけに捕らわれることなく、収支における日々の金銭感覚をより養い、ウマく使うことを考える。そして、「自分たちで国を再生させる意識を持つこと」も必要だろう。一刻も早く、みんなでそのゴールに辿り着きたいものである。 (2009.4.24)