第45回衆議院選挙も終わり、9月からは新たな旋風が政治の中に巻き起こるのだろうか。どんなに選挙を重ねてマニフェストを掲げても、実際、国民が多く抱く不安が一つでも多く解消されない限り、政治に対する不信感は取り除くことは難しい。 しかし、これまでと違うのは、若者の政治に対する関心が一部強まり始めたことだろう。「政治」という少し重苦しい言葉だけよりより、もっと掘り下げた、「国を良くするには、自分達が、家族のみんながどのようになれば過ごしやすくなるか」を考える若者が増えてきたようだ。 いずれにせよ、どうせ注ぐ情熱であれば、醜い各党の批判や蹴落としあいに奮闘するより、その時間を国民の為に費やして欲しいものである。 そんな日本や世界の経済情勢の悪化を、少しでも精神的な側面から救ってくれるコバナシをお届けしよう。 商売繁盛や、家内安全など、日本国内だけでもそのような縁起物は数多くあるのはご周知の通り。西洋や馬に関する仕事に関わっている方は、よく蹄鉄などを玄関や、様々な形で飾っている方も多いだろう。ファッションでも、U字をモチーフとしたアケセサリーなどがあると以前ご紹介させて頂いた。 その中で日本らしい、和のテイストをもったのが、「駒」である。将棋の駒に「馬」これを逆に書いたもの。「発展性騰反転馬」、通称「左馬」という。 招福の縁起物として、昔から日本の歴史の中でも言い伝えがあるようだ。 「左うちわ」の象徴でもあり、「うま」を逆に書くことで「舞う」と、祝い事などの席で行われる「舞」は祝福を意味し、その昔の権威ある武将は馬に乗る際、左から乗ったとされている。 また、「馬」と言う字の下の部分のハネる箇所などを、黒く太くすることで、巾着のようにも似ていることから貯まったお金が出ない様子にも見受けられる。そして、何より、字体の色を「黒」にするところに「黒字=利益」の意味もあるのではないだろうか。 このような作品を実際に見ると、作る職人の気質が、威風堂々と、選ばれた木や彫り込まれた文字の力強さに表れていて、とても素晴らしい。日本の中にある伝統的なものを後世にも伝えることができ、そういう存在が近くにある、温かみのある世の中になって欲しいものである。 (2009.9.4)