先日、元女優の南田洋子さんが76歳でこの世を去った。数年前から認知症を患い、夫で俳優の長門裕之さんが一身を捧げた看病を行っていた。「奇跡的な回復を遂げた」と、TV番組で特集を組まれた直後のできごとだけに、夫の長門さんを始め、彼女を愛してやまない人は深い悲しみに陥っていることだろう。病名はクモ膜下出血だった。心より、ご冥福をお祈りしたいと思う。 さて、「死」と反対側にあるもの。それは「生」である。少子化の中でも、毎日新しい命がこの世に誕生している。私たち一人ひとりも、この世に誕生した「新しい命の証」なのだ。 今回は、子供時代の思い出、「馬遊び」についてコバナシをお届けしよう。 みなさんは、子供の頃やった「馬(がつく)遊び」と聞いて何を思い出すだろうか。 「馬跳び」や「竹馬」などが一般的である。 前者の馬跳びは、道具要らずで、2人以上の人と少し広めの場所さえあれば楽しむことができる。昔は体育の授業などで、それぞれチームに分かれ、競争をしたという人もいるだろう。背の高さの違いから、様々な高さの馬ができ、跳びやすい高さに少し調節してあげることで、よりスピードも上がり、同時に、瞬時にどうすればいいか、物事の判断を素早くする。 こうした遊びの中から、自然と判断力などを身につけることができる。 子供たちは遊びに関しては、どうすれば楽しくなるかを考えるプロであり、そういった中で将来に必要な社会性軸を少しずつ養い、作り上げていくのだろう。 竹馬は、昔は本当の竹や木を使っていたが、現代ではプラスチックや鉄素材など、様々な種類のものが出ている。 TVゲームなど、至近距離でしか遊べず、身体を動かすことが少なくなっている現代の子供たちを想うと、もう少し「馬遊び」を始め、走り回るくらいの元気さを持ち合わせて欲しいと感じてしまう。 「時代の流れ」と言えばそれまでだが、ゲームにしても何にしても、メリハリをつけ、「静・動」を上手に活かした生活を、子供たちだけでなく我々大人も行い、ストレス社会に負けない健全な精神・肉体をつくることはとても大切なことだ。 「スポーツ・読書・食の秋」、それぞれバランスよく取り入れ楽しい人生を送りたいものである。 (2009.10.23)