インフルエンザの猛威が勢いを増し全国で広がりを見せている。 友人の教育関係者によれば、学校だけではなく、その後に生徒が集う塾などでも、インフルエンザが、生徒、そして先生職員へと蔓延しているという。基礎的な手洗いやうがいでもある程度の感染は防ぐことができる。また、咳やくしゃみなどの飛沫で繁殖する菌は、空気感染よりも、手についた菌から感染するリスクが高いそうだ。ワクチン不足と言われている以上、部屋の換気や湿度の維持など、自分の身体は自分の手で守ることが一番の予防・解決法かもしれない。 一時は馬インフルエンザも競馬業界をはじめ、世間を賑わし、時の代名詞となったが、現在ではあまりその言葉を耳にすることはなくなった。 さて、タイトルにある「エメラルドの島」。 この言葉を聞き、思いつく場所は、皆さんならどこだろう。 緑豊かな土地が占める国、アイルランド。この大自然の恵みを受けた場所では、動物たちもその恩恵を受け、伸び伸びと健やかに過ごしている。大きな国の特徴とも言えるが、「僅かばかりの農地さえあれば、人々は動物を飼う」、これが一般的なアイリッシュの考えなのだ。 また、子供の誕生日には馬を一頭プレゼントする。またがって草原を駆け巡ったり、命の大切さを知ることもできる最高の遊び相手をプレゼントする感覚に、私は感動した。 誰よりも人を見ることに長けている馬は、純真な子供たちとは最高のパートナーになることは間違いない。 日本では、その馬に会うべくして数時間を費やし、癒されながらも疲労感が残るというのが現実。だが、アイルランドでは街の中心からほんの少し離れただけで目の前に広がる大自然に沢山の動物たちがいる。まさに国自体が、自然と共存していると言っても過言ではないだろう。 そんな朗らかな人々の様子は、パブにも表れている。比較的、個人で楽しむイングリッシュ・パブに比べ、アイリッシュ・パブは一人でパブを訪れれば、そこで出会った複数の人々と違う店へ移動するなど、とてもアットホームな性格の人々が多い。馬をはじめとする動物たちも、おっとりとしたものが多く、乗馬にも最適。 救いを求めれば、必ずそれにこたえてくれる馬。エメラルドの島で、そこに住む馬と過ごしてみれば、宝石にも勝る、いつまでも消えることのない温かい宝物を心に得ることができるのではないだろうか。 (2009.10.30)