鳩山内閣の寄付金問題に大揺れの国会。彼のみならず、国会で浮かび上がる「献金・寄付金問題」。その真偽は別としても、これほどまでに「叩けば必ずでる埃」には呆れるばかりだ。国民の支持を得ること、国を発展させること以前に、まず、身の綺麗な人に政治を行って欲しいと思わざるを得ない。また、こういった問題の浮上で、子供たちが抱く政治への嫌悪感も益々ヒートアップしそうである。埃が綺麗になくなる日はやってくるのだろうか。 さて、今回はいくつかに分け「蹄鉄」のコバナシをお届けしたいと思う。 まず第一回目である今回は、英国の蹄鉄にまつわるコバナシだ。 その昔、人々にいたずらや、悪さをしていた悪魔が、たまたま鍛冶屋の家に入り込んだ時のこと。鍛冶屋はその時ちょうど作っていた蹄鉄の中に、その悪魔を封じ込めて退治したのである。 鍛冶屋が悪魔を退治したことで、人々は家の玄関先などに、蹄鉄を魔除けとして飾るようになった。実際に英国に訪れた際や、テレビの放送などでご覧になった方も多いのではないだろうか。 また、昔の鍛冶屋といえば、非常に硬い蹄鉄を、簡単にその形を変えることができたため、あまりそういった知識のなかった人々からすると、鍛冶屋は不思議な魔法使いのような目で、一目置かれていたようである。 そして、鍛冶屋の作るその蹄鉄を存分に駆使し、馬の運動能力が飛躍的にあがったことで、人々からは尊敬されていたそうだ。 悪魔退治や馬の運動能力を高め、一役買った鍛冶屋。その功績から人々からの信頼を集め、今日までの長い間、そういった風潮が人々によって、家々によって語り受け継がれているのだ。 英国に今もなお残る蹄鉄のコバナシは、一見、地味に見えるかもしれない鍛冶屋の仕事が、その仕事振りで多くの人々を悪魔から守り、馬の足も守るという、少し不思議でありながらも、どこか心が温まるそんなストーリーだった。 (2009.11.27)