2月も下旬になり、段々と一日が長くなり始め、春の暖かい陽気が舞い込んできたようだ。カナダ・バンクーバでの冬季オリンピックの開催で、フィギュアスケートの高橋選手の銅メダル獲得、浅田真央とキム・ヨナとの氷上決戦の軍配など、連日、24時間ドキドキさせられる試合の様子が放送され、仕事そっちのけで手がつかない方や寝不足の方も多いことだろう。日本のメダル獲得、そして選手達の満足のいく演技を期待している。 さて、前回ご紹介した「新馬場(しんばんば)」という駅。地元の方以外にも知っていただきたくてご紹介したのだが、今回は山手線のあの駅「高田馬場」をコバナシしたいと思う。 「高田馬場」は、「新馬場」と同じ「馬場」と書いても、「ばば」・「ばんば」と読み方に違いがある。 地名である「高田馬場」。これは、1936年に徳川三代将軍家光が旗本の馬術訓練や流鏑馬の練習をする馬場を設けた。そして、家光の六男、越後高田藩主松平忠輝の母、高田殿が遠謀の綺麗な景色を楽しむための遊園地として馬場を作り、高田馬場とされる一説がある。 高田馬場といえば、「早稲田大学で有名な場所」として知られているのが一般的だろう。早稲田に通っていた友人たちは、「学生時代にここに住んで、社会人になってもここは抜けられない街だ」と口をそろえて言う。学生向けの安い定食屋や居酒屋など数知れず、そして近年ではラーメン激戦区としても知られている。 定食屋やラーメン店など、一ヶ月、毎日違う場所で食べてもお店はかぶらないだろう。それほど、学生に優しい街であり、加えて新宿、池袋、渋谷や東西線、西武新宿線など、交通アクセスが良いのも社会人になってから住み続ける理由の一つになっているのではないだろうか。 今年もまた受験で早稲田への切符を手に入れた沢山の若者が、この高田馬場にあふれかえることだろう。存分に東京生活、大学生生活を楽しむのもいいが、あまりハメを外しすぎずに、くれぐれも学業に支障が無い程度に有意義な学生時代を過ごして欲しいと思う。 (2010.2.26)