ここのところ毎月、何らかの問題が起こり、世間を賑わせている「相撲界」。朝青龍が引退した後も、大関・琴光喜の野球賭博疑惑や、暴力団観戦による2親方の処分問題など、次から次へと様々な問題が明らかになってきた。このような「負の報道」ために、この夏場所で千代の富士以来1000勝を挙げた魁皇の「正の報道」が、本来ならより盛大に喜べる歴史的勝ち星にも関わらず、心なしか少し色あせてしまう。いっそのこと、今後の相撲界のためにも、根深く残っている腫瘍を根こそぎ早急に摘み取って欲しいものである。 さて、今回は戦国時代の馬と人のコバナシをお届けしよう。 「戦国武将」など、常に日々の生活が戦と隣り合わせのイメージをもつ「戦国時代」。しかし、意外にも、その時の人々の生活様式は知られておらず、我々の知っている「昔の日本」のイメージは江戸中期からが中心で、軍記や絵画なども、その頃からのものが多く残っているようだ。詳細を知らない人は、ドラマなどを観ていても、それが江戸時代なのか戦国時代なのかと突き詰めて考えず、「昔の日本」というくくりで一本化してしまうのだろう。 しかし実際には、時代が変われば、人も馬も変わる。その生活様式が少し垣間見える場所がある。それが横浜(根岸)にある、馬の博物館だ。 6月の初旬、第一日曜日の6日まで、「戦国の城と馬」というテーマに、これまであまり知られていない戦国時代の様子が、「馬」も含めて色々と展示されている。勉強していくのもいいが、まずは概要として「どういう時代で、何が起こり、どのように馬や人は過ごしていたか」を、展示物などを観てから、それぞれに深く探求していくのも面白いと思う。 これからは少しずつ雨の日も多くなり、梅雨の時期となる。こういった際には、雨などに左右されない「屋内で馬を楽しめる場所」で週末を過ごされてみてはいかがだろう。 (2010.5.28)