先日発生した台風4号は、北上にその進路を進めながら、各地に再び大きな被害の痕跡を残している。今年はこの台風だけではなく、異常な天候の影響で、九州地方や中国・近畿地方にまで、観測史上を上回る降水量などが発表され、また、その影響で何人もの命が奪われてしまった。自然を相手に、なんとかなる精神だけは、あまりにも無謀なもの。逆に用心の上に更に用心するくらいが丁度いいだろう。くれぐれも、今後も懸念される台風などにはご注意頂きたい。 さて、台風などにおびえる毎日もそう楽しくはない。なぜなら、季節は夏本番だからだ。丁度今週はお盆休みで連休を取得されている方が多いのではないだろうか。今回はそんな人に送る、「ウマノスズクサ」についてコバナシをお届けしよう。 この「ウマノスズクサ」というのは、植物の名で、主に関東以南に生息している植物である。「ウマノ〜」とつくこの名前の由来はいくつかある。 葉の形状などが、「馬の形に似ており、花の球体が鈴をぶらさげてみえること」や、単純に「花の形状が馬の首にかける鈴に似ていること」などだ。 また、このウマノスズクサ、以前は民間療法にも用いる薬草としても有名だった。しかし、その草に含まれている成分に、毒性があるということが分かり、近年ではその使用を停止している。 ウマノスズクサの面白い特徴としては、受粉の仕組みにあるようだ。この植物は、受粉の際、花の香りでコバエなどを、花の奥にある球体に閉じ込めてしまう。そして、花が雄花になると、それまで閉じ込められていたハエは脱出でいるようになる仕組みなのだ。 このお盆休みで帰省される方も多いはず。その際、近くに自然豊かな場所があれば、このウマノスズクサを見つけに、散策にでかけられてはいかがだろう。 (2010.8.13)