早いもので2010年も12月に入り、あと1ヶ月後には、新たな年が始まろうとしている。この時期、行事ごとでお寺のお坊さんが走り回ることで付けられた「師走(しわす)=12月」だが、現代で忙しいのはお坊さんだけではない。各企業はクリスマス・お正月商戦に奮闘真っ只中。世で働いている人にとっては一番の繁忙期になっていることだろう。 また、そんな中、毎年脅かすのがインフルエンザである。今年も、鳥インフルエンザが島根で見つかり、その感染経路を調べると同時に、更なる拡大防止のためにマスコミ各社呼びかけている。人も動物も用心に用心を重ね、また、かかってしまった場合には即座にその指示を仰ぎ速やかに処置していただきたい。 さて、今回は四国にひっそりと佇む「馬島(うましま)」についてコバナシをお届けしよう。この「馬島(うましま)」という名の由来は、江戸時代にさかのぼる。当時、今治藩がこの地で馬の放牧を行ったことから、この名が付けられたというのが有力らしい。主にこの島では半農半漁で栄え、島民は生計を立てていた。人口も僅か40名弱と、とてもこじんまりとした島で、観光的なものと言えば、民宿が一軒あることくらいだろう。 こちらの宿では、瀬戸内海の鮮魚貝類が堪能できるとのことで、都会の喧騒から逃れて、ゆっくりと海の幸に舌鼓を打ちたい方の隠れ家的な宿になっているようだ。季節にもよるが、瀬戸内海で採れた鯛や鮑、たこ、そして、この時期にはわたり蟹などが食べられる。 格式ばった豪華な旅館やホテルでの満喫もいいが、ほっこりと、人間味溢れる冬の魅力を馬島で堪能されてみてはいかがだろう。 (2010.12.03)