震災後、少しずつ復興に向けての足並みが揃い始めている様に感じる。「少しずつ」ではあるが、「着実に」というのが、日本のすごいところ。海外メディアを通しても、日本の復旧作業などは目を見張るものがあるという。たとえば、陥没した道路などの修繕修復作業など、「我が国では数ヶ月、数年かかるのに、日本はたった数週間足らずで仕上げるとは、ただただ驚愕するばかりだが、これが日本の誇る技術力の証だろう」と、海外ではその出来事を報道していた。「技術力=日本」と、そう自負し、今後の復興復旧作業を国民として応援していきたいと思う。 さて、今日は4月の1日。世間では年に一回嘘をつける「エイプリルフール」である。どうせなら、「この大震災も嘘」と、誰もが思いたいことだろう・・・。だが、現実として起こってしまった以上、受け止め前へとゆっくりと進んでいくしかないのだ。 そこで、今問題になっている福島原発。そこでも、懸命に生きようとしている「馬場桜」について、コバナシをお届けしよう。 場所は、福島県安達郡大王村、郡山より北に位置するこの土地に「馬場桜」がある。樹齢はおよそ1000年で、その昔、源八幡太郎義家が軍馬の訓練に使用した馬場跡だったといわれている。また、義家の手にした桜のムチを土にさして、 駒止めをしたのが根付いたことから、別名は「駒止め桜」とも呼ばれている。昭和61年の干ばつで、一時期、樹自体、その活力が奪われ衰退していたのだが、その時、結成された 「馬場桜保存会」によって、樹勢の回復をみることができた。しかし、劇的な回復ではなく、今もなお懸命に保存会を始めとする地域の方が世話に勤しんでくれているようだ。 連日、「福島県」を耳にしない日はないくらい、頻繁にでている福島県の原発問題。確かに恐ろしい放射能の一件はあるが、マイナスだけのイメージをもつだけでなく、こういった、素晴らしい桜の木があることも、是非皆さんに知っていただきたい。そして、命をかけて日夜、復旧作業に取り組んでいる作業員の方には、心からの感謝と、彼らの無事を祈るだけである。そして、今我々ができる何かを、個人個人に探し実践していこうではないか。 (2011.04.01)