昼夜の寒暖の差も少しずつ無くなり、真冬真夏ではなく、いよいよ「真春」の到来である。震災直後、被災地はまだまだ寒く、3月下旬を過ぎても雪が吹雪くこともあり、復興以前に、被災者達の心身の崩れが一番の心配の種だった。 だが、季節とともに、一歩ずつ立ち上がり始めた人々。被災地圏外の国民も、少しでも何かできないかと、節電や身の回りのできることを始める人が増えきた。だが、それは国民だけではないのだ。海外から日本に赴任してきた外国人の人々も、同じように日夜、被災地の人々を想いながら、そして日本のために頑張っている。各国、国からの要請で帰国する人もいる中、「日本は第二の故郷だ!」と、残っている外国人の人も多いようだ。 声として、「10数年日本にいて、色んな日本の素晴らしさを経験させてもらった。今、ここで日本を投げ捨てて自分だけが母国へ帰ることはできない。日本は第二の故郷だから、今自分ができることを、日本のために、人々のためにしてあげたい」など、似たようなコメントをしている海外勢が数多くいた。母国では、異国の地に住むわが子の身の安全を心配する親も、こういった言葉を聞くと、「日本は子供を成長させてくれた。誇りに思う。被災地のみんなのために、日本のために頑張って欲しい。自分の国でもできる限りチャリティーなど協力したいと思っている」と、親の、子に対する強い信頼関係と絆がみえたような気がした。 だが、みんながみんな、そう考えなくてもいい。中には、この地震で精神的にまいっている人もいるはずだ。そうした人は、無理をせずに、まずは安定した日常、精神状態を維持できるような環境作りを始めてみることからでいいのだ。 肝心なのは自己否定をせず、まず、思うことからスタートする。これが、次第に同じ日本復興へと繋がるゴールを目指すことができるとわたしは信じている。 さあ、春は新しい出発。春の陽気な太陽を浴び、春風を身体に受け止め、日本人でも、外国人でもそれは問題ではない。「日本愛」を持つもの同士が、互いに力を合わせ復興に励もうではないか! (2011.04.15)