GWが明け、今週は観測史上初の夏日を記録、かと思えば、その翌日には、前日との最高気温の差がマイナス10度と、体調管理、というより衣服管理に戸惑う一週間だった。 さて、この時期=GW明けは、世で言われるところの「五月病(ごがつびょう)」の発症しやすいじきであることはご周知の通り。様々な因果関係が説かれているが、一般的なのは、「環境の変化」への気持ちの切り替えがスムーズに行えないことが原因と言われている。その症状は抑うつ状態になり、気持ちはあっても、やる気が出なかったりと、心身ともに落ち込んでいくようになる。 また、「五月雨(さみだれ)」といわれるくらい、春の陽気も浴びることができるが、次第に梅雨入りの準備期間として、中旬〜下旬以降は雨が増えてくる季節でもある。そういった、天候でも少し気に病んでいる状態であると、より気持ちが沈んでしまうという。 また、現代に至っては、「六月病」という言葉も出ている。これは、新入社員が新人研修を終え、部署の配属が決定し、五月病同様、これもまた、環境の変化などで起こるものといわれている。貧乏タレントとして活躍していた上原美優さんも、昨日、目黒の自宅マンションで自殺したとされていた。自殺したその真意は、きちんとした遺書がないだけに分からないが、恋愛、仕事、家族など抱えるべきことが多々あったのだろうと推測されている。そして、芸能界の共演した人からは「真面目」という言葉が、相次いで出ていた。欝や、五月病など、環境の変化についていけない人も、一つの原因として「真面目」な人ほど、この病にかかる人が多いという。 誰しも、人生において「なぜ自分が」と戸惑い、逃げ出したくなるような高い波が押し寄せてくるときがある。全員が全員、その波に一回で打ち勝つことができる人はいない。一回でクリアする人もいれば、何十回とかかってしまう人もいる。それでいいと私は思う。そこは、自分自身を戒め責めることや、「他の人は、みんなは、同世代は」という、「対ひと」で考えるのではなく、「対己(おのれ=自分)」で、自らの中で前回からの成長振りを自分なりに発見し、褒めてやればいいのだ。
そして、自分ひとりでは抱えきれなくなる前に、文章に書くでも、誰かに相談するでも、自分の中だけに溜め込まず、アウトプット(=外に出すこと)をするようにしてみよう。そうすれば、誰かしらあなたに気付いてくれる人がいる。人生をより楽しく生きていくためには、まずは自分の弱さを知ることからだと、わたしは思う。そして、それを克服するもよし、その弱さを補えるパートナーを見つけるもよし。あなたがあなたらしくいられる生き方をみつけて欲しい。 (2011.05.13)