気象庁が、北海道・沖縄を除く地域を対象に、当日・翌日の最高気温が35℃以上になることが予想される場合に「高温注意情報」を発表することが、今年決まった。朝の情報番組やニュースなどを見ているとき、天気予報と一緒に、この「高温注意情報」が発表されているのを見たことがある方も少なくないだろう。そこで、今回は、「高温注意情報と熱中症対策」についてコバナシをお届けしよう。 ここ数年、様々な因果で環境破壊が進み、地球全体で温暖化が進行している。そして、その暑さは毎年、「今年は記録的な暑さ」と、更新され続けている。数年前まで、33〜4℃でも「かなり厳しい暑さだ」といっていたのが、今は「37〜8℃」まで出るようになった。しかも、この7月の頭にである。今後もこの暑さは継続されると思われる。そこで、毎年知らぬ間にしのび寄る暑さの魔の手、それが自宅での「熱中症」である。 特に近年、お年寄りが自宅での熱中症によって死亡する事が非常に多くなっている。その原因もいくつかあるのだが、お年寄りに対しては落とし穴が2つ3つある。1つ目は、水分を沢山とるお年寄りが全体的に少ないこと。理由としては、やはり高齢になると尿意が近いことを心配し、ならば、水分は控える、といった方が多いようだ。
また、2つ目にエアコンに頼らず窓開けの換気などで空調温度をコントロールしようとすること。30℃くらいまでなら、打ち水などで、多少、体感的に涼しく感じられる場合があるが、30℃後半にもなると、太刀打ちするすべはエアコンに頼るほかないだろう。機械操作が苦手ということも、原因としては挙げられるため、お年寄りのいる家庭や、住んでいる部屋には、簡単なリモコンのものを設置されることをお勧めしたい。 特に一番初めに挙げた体内水分の欠乏は、「欲するとき、既に遅し」の法則で、欲しているときは、大げさに言えば枯渇状態で体内血液もどろどろの状態である。そこから二次三次症状と、熱中所に始まり心筋梗塞や様々な合併症を起こしうる可能性が高くなる。これからますます本格的な暑さが控えている今、お年寄りのみならず、赤ちゃんから中年世代の人も含め、日々の暮らしの中で「水分補給」の大切さを今一度考え直し、高温注意情報を上手に活用し熱中症対策に役立てていただきたいと思う。 (2011.07.15)