関東は、先週末の大雨で、見頃を迎えていた桜は、ほぼ散ってしまい、満開に咲いていた頃がとても懐かしく思える。とは、言っても、首都圏での話しであって、避暑地や比較的寒い地域などは、これから後半に見頃を迎える場所も多くあり、時間とお金がある方は、その桜の開花を追っていくのも春の醍醐味ではないだろうか。 さて、今回は自由が丘の「区」事情についてご紹介しよう。所在地で簡単に言うと、東京都にある「自由が丘」という地名は、目黒区自由が丘となっている。パリのシャンゼリゼ通りなどをモチーフとした石畳のその街並みは、とてもおしゃれである。東横線と大井町線の二線が入り組む自由が丘。大井町線、二子玉川方面の改札裏にあるマリ・クレール通りはまさに、リトル・フランスといった感じではないだろうか。 日本とフランスの街並みがうまくマッチしたマリ・クレール通りは、石畳はもちろん、この間まで満開に華々しく可憐に咲く桜の並木道が有名で、多くの人が真ん中に立つ桜の木を包み込むように、ベンチに腰掛けお花見をしており、他にも読書やフェスティバルなど、季節ごとに行われるイベントを人々は楽しんでいるようだ。
そんな自由が丘に、ちょっと面白いある事情があった。それが、区境である。前述同様、自由が丘の地名は目黒区に位置づけられるのだが、マリ・クレールの並木道沿いに「九品仏川緑道(旧名丑川)」というのがある。ここが、区境となっている。 一見すると、普段なにげに使用している駅は、〜市〜区かと思われがちだが、極端にいえば、自由が丘のような北口と南口で区が変わる面白い事情もあったりする。国境こそ、大規模なものではないものの、こういった日常の少し面白い事情を探索するのもこれからの散策日和には面白いのではないだろうか。
(2012.04.20)