一頭の黒馬、ブラックビューティーが誕生してから亡くなるまで、その生涯を馬の視線で描いたこの映画。 馬も人間も、人生の中で起伏(楽あれば苦あり)はつきものだが、くじけそうな時、共通して言えるのは『諦めない』ことである。 ある一人の少年ジョーと出会うビューティー。楽しかった日々も束の間。飼い主が変わり幾つもの環境に身を置きながら、困難な出来事を必死に乗り越える。 その源は、牝馬への愛の力、飼い主への感謝の気持ちなど様々であった。 そして何よりも、ジョーが分かれる際、涙ながらに言った「絶対に迎えに来るから」。その言葉を胸に、くじけそうなときには思い出し、ビューティーはひたすら耐えしのいだ。 人間と馬、互いに言葉は通じなくとも、想い信じれば伝わる何かがこの作品には多く込められている。 他の仲間と颯爽と草原を駆け抜けるシーンは見るものにも爽快感を与え、少しコミカルなシーンもあるので、ご家族でも一緒に楽しめるだろう。 子供と同じ純粋さを取り戻せるようなそんな温かい作品である。 来年も皆様にとって素晴らしい一年と成りますように、スタッフ一同お祈り申し上げます。 (2007.12.28)