ここ数年、メタボリックシンドロームなど健康に関する食事や運動など国をあげて注意を呼びかけている。 さて、今回皆さんにお届けするコバナシは競走馬が背負う「負担重量」についてである。 日本では昔、「斤(きん)」という単位で重さを定めていたことから「斤量」とも呼ばれており、競馬を深く知るに連れてこの言葉を耳にする機会も増えるのではないだろうか。 メタボとは縁のなさそうな騎手達。騎手を含む一般的に「アスリート」と呼ばれる人たちは皆、メタボと呼ぶには程遠く何とも羨ましい限りだ(笑) ただ、彼(女)らが日々行う訓練はきっと我々の想像を絶するものに違いない。それゆえのあの肉体なのだ。 負担重量に関して言えば、騎手は毎回騎乗の際、騎乗前と後に検量(測定)がある。主に騎乗後の検量に関しては上位人気馬や上位入線馬に対して行う。 降雨など重量の変化が想定される場合を除いては前後の検量で1キロの差があれば失格となり、この遵守が守られなければ騎乗停止処分となるのだ。 では、その検量で対象となるものは何か。 それは「騎手自身・騎手が身に付けている勝負服・プロテクター・鞍」など所定の馬具だ。 実際、それらを背負うことになる馬は一体どう感じているのだろうか。 厳しい訓練を積み重ねているとはいえ、やはり坂などのアップダウンは時として過酷に見えてしまう。 一層緑豊かになる季節。 競馬場で騎手に感化され理想の体型を目指すもよし、乗馬や日常生活のためにメタボ撲滅を誓うもよし、何より自身への「負担重量」はそこそこに気を付けたいものである(笑) (2008.5.9)