今回は「一口馬主」をみなさんにご紹介。では具体的に「一口馬主」とは一体どのような仕組みなのかコバナシを始めるとしよう。 まず、愛馬会法人と、クラブ(馬主)法人の二つに分かれる。これらは、金融庁と農林水産省による商品投資販売業者の許可番号を持っているのだ。 実際に会員を募集しているのは愛馬会法人である。この法人は、中央競馬を主催する日本中央競馬会(JRA)の馬主登録をしておらず、代わりに馬主登録をしているクラブ法人に馬を「現物出資」をする形で、クラブ法人は「現物出資」された馬の成績に応じて賞金を「配当」として、愛馬会法人に還元する。 愛馬会法人は、さらにそれを会員に分配するというのが一口馬主のしくみだ。 クラブによってばらつきはあるのだが、一般的に1頭の馬を数十から数百口に分けて出資者を募る。 馬の値段は中央競馬の場合1000万円以上になることが通常なので、およそ1口あたり数万から100万円となる。 馬代金の他、その馬の厩舎や牧場における経費も口数に応じて支払い、各クラブに対して会費を納める必要がある。 一般的に一口馬主会員は馬主の名はあるが、正式な「馬主でない」ため、馬主の持つ「権利」はない。 ただし、2004年より1クラブ5人まで口取りの写真に参加が許可され、現在は重賞競走で1クラブ最大20人まで、その他の競走で1クラブ最大10人まで口取りの写真参加できるようになった(クラブにより異なる)。 「馬主」と言う言葉がついていても、本来の馬主の権利がないのがこの一口馬主の特徴とも言え少し寂しさがあるが、お気に入りの自分の馬と口取りができる機会はとても喜ばしいことである。 (2008.5.23)