夜になり、耳を澄ませば鈴虫の音色が、少しずつ秋の訪れを感じさせる今日この頃。秋と言えば皆さんは何を想像されるだろうか。 今回は北京オリンピックも記憶に新しい「馬術」についてコバナシをお届けしよう。 「馬術」は大きく分けるとヨーロッパ発端の「ブリティッシュ馬術」、アメリカ大陸発端の「ウェスタン馬術」の2つが主流。 オリンピックを始め、主な公式馬術競技の殆どの種目はブリティッシュ馬術に由来されているらしい。 この前編では、「ブリティッシュ馬術」を中心に述べたいと思う。 古代ギリシャでヨーロッパの馬術は発達した。 そして19世紀、ドイツのシュタインブレヒトはドイツの馬術全盛期の地盤を固め、その調教法・騎乗法が現在の馬場馬術の原点と言われている。 主に、「静・動の運動の美しさや正確さ」が重視され、これは貴族の嗜みが映し出されたものと言えだろう。 「貴族」と言う言葉に相応しく、馬術家の礼儀作法なども、とても重んじている。 実際に公式の場では男性は燕尾服に山高帽、女性はロングドレスにつば付き帽が正装とされており、乗馬スタイルは、手綱を手短に持つのが一般的だ。 より正確に伝えることは並大抵のことではないが、その手綱使いにより、馬への細かい指示を出すことを可能にする。 逆に言えば、それを汲み取る馬は非常に利口な動物である。 「独身貴族」以外の「貴族」と言う言葉に憧れる方は、この秋、本格的にブリティッシュ馬術を体得できるよう乗馬を始めてみてはいかがだろう(笑) (2008.9.5)