「馬術、世界横断!?」として、馬術について二週に亘ってご紹介させて頂いたが、今回は総集編をお送りしたいと思う。それぞれの詳細に関しては先日の前編・後編をご覧頂きたい。 これまでブリティッシュ馬術(欧州発祥の馬術)・ウェスタン馬術(新アメリカ大陸発祥の馬術)の2種類を、私の個人的な主観で、ブリティッシュ=静、ウェスタン=動のイメージがあると述べた。 この考えは今でも変わらず、何となくでも、共感して頂ける方もいるだろう。 一見、対照的に見えるこれら2つの馬術。しかし、静・動の違いの中には根本的に変わらない事実がある。 それは、双方には「愛馬精神」を元に成り立っているということ。 オリンピック種目でもお分かりのように、この馬術に関しては動物と人間が共に分かり合えることの素晴らしさが、競技を通して証明されていると思う。人間は馬(動物)を尊重し、その気持ちが馬にも通ずるといったところだろうか。 また、馬術の素晴らしさを加えて言うならば、男女平等に競い合える種目(1952年ヘルシンキオリンピック以降)だと言うことだ。 通常競技には、それぞれ男性向き、女性向きがあるだろう。 だが、馬術に関しては「男女」という括りではなく、「人」と「馬」でワンセットである。体力で馬を操るのではなく、どれだけ馬と一体化し、分かりあい、信頼し合えるかが重要なのだ。 様々な競技種目が数多くある中で、感動のみならず、博愛精神までも感じさせる馬術競技。その昔から日常の中に溶け込み、親しまれてきた馬術には脱帽である。 (2008.9.19)