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海江田万里の政経と生計のカンケイ
 【海江田万里 プロフィール】
●1949年 東京生まれ
●1972年 慶應義塾大学法学部政治学科卒
●1993年 衆議院議員選挙(東京1区)に日本新党から立候補、初当選。
●2004年 岡田克也代表による新体制のもと、ネクストキャビネット(次の内閣)厚生労働大臣に就任、民主党の年金改革案づくりに尽力。岡田代表の再選に伴い、ネクストキャビネット(次の内閣)経済産業大臣に就任。
●2005年 衆議院議員選挙で惜敗
●2009年 衆議院議員選挙当選。
予算委員会会理事、安全保障委員会委員。 民主党選挙対策委員長代理 民主党政治改革推進本部事務局長
●2010年 財務金融委員長。
9月
内閣府特命担当大臣
  ・経済財政政策
  ・科学技術政策
宇宙開発担当大臣
●2011年 1月
経済産業大臣
●血液型 AB型  ●趣味 絵画鑑賞、映画鑑賞、読書、漢詩  ●スポーツ 野球、剣道(二段)
●座右の銘 人生意気ニ感ズ  ●公式HP http://kaiedabanri.jp/index.html
 
トピックス
  「海江田万里の政経ダイアリー 2010/08/17号」
 
「―Financial Adviser 9月号 海江田万里の経済熱線―」
 

■ 国債の元本返済・利払い負担等、対策が求められる日本の借金問題。■
■ 団塊世代が65歳になる2015年までに財政改革の道筋をつけるべき。■

★ 日本の財政問題はギリシャとは異質のもの ★

 昨年末にギリシャで深刻な財政危機が表面化してから、わが国でも「ギリシャの二の舞にならないように財政健全化に励もう」との機運が盛り上がってきました。 菅総理も、選挙直前に唐突に提案した消費税増税について、その直接のきっかけは、ギリシャの財使危機にあると告白しています。

 しかし、こうした発言を聞いて感じるのは、「ギリシャの危機に悪乗りしてわが国の財政問題を解決しようとしているのではないか」という疑問です。私の考えは、日本の財政危機はギリシャの危機とはかなり異質のものであるということです。

 ギリシャは政治的には1980年代に社会主義政権が誕生して以来、ごく短期間を除いて社会主義者ないしは左派が政権を掌握してきました。その結果、一説には国民の就労人口の40%(実際には30%程度)が公務員となり、全体に手厚い社会保障制度が行われてきています。

 一人当たりの雇用者報酬の伸びを見ても、2000年を100とすると2008年には155と、この間の物価上昇(30%程度)を大きく上回っています。こうした労働コストの上昇にともない、ギリシャの国際競争力は急激に下降していました。

 今回のギリシャの破綻は「20年遅れのソ連の崩壊」とも考えられるのではないでしょうか。

 また、ギリシャはEU加盟に際し、それまでの「ドラグマ」と呼ばれた通貨を廃止してユーロに統合しました。一国の信用危機が発生した場合、先ずその国の通貨を売ることによって、その国の競争力を維持する動きができることが通常です。しかし、ユーロへ統一したことにより、その方策が封じられてしまいました。

 わが国でも国債に対する信任が損なわれれば、先ず円が売られることになりますが、最近の為替市場の動きは円が売られるどころか、買われすぎの状況です。このようにギリシャと日本の間には大きな政治・経済体制の相違が存在します。そこで改めて、わが国の財政の状況を考えて見ます。

  現在、わが国の国と地方を合わせた長期債務の残高は2010年度末で862兆円に上ります。これはGDP比181%にあたります。 同時に、国は債務に対して金融資産なども多く所有しています。国の債務だけを計上した数字を総債務(粗債務)と言うのに対して、金融資産を引いた債務を純債務と言います。

 国の金融資産については、さまざまな計算方法がありますが、国の貸借対照表に基づいて計算するとざっと350〜360兆円程度になることが分かります。この金融資産を差し引いた純債務はおよそ500兆円と考えられて、ほぼGDPと等しい額です。

 OECDによる国際比較でも、2010年6月の日本の純債務残高はGDPの114%となり、イタリアの104・1%と大差なく、米国の66・6%のほぼ2倍弱の数値であり、財務省は総債務の数字ばかりを強調していますが、純債務についてもきちっと説明すべきでしょう。

★ 毎年の元本返済と利払いが大きな負担に ★

 そして、わが国の借金はストックがとてつもなく大きいことに特徴があり、それは同時にその借金の解消には長期の時間が必要だということです。そしてストックが大きいということから派生する問題としては、毎年の元本の返済と特に利払いが大きな負担になることが指摘されます。

 元本の返済については財政法の規定で60年払いとなっており、これはそもそも建設国債を発行する際に、見合いの資産がコンクリートで作られたものがほとんどであったことから、コンクリートの耐用年数に合わせているのです。赤字国債には見合いの資産がありませんが、これも同じ60年で償還の決まりになっています。

 利払いについては、この数年の超低金利で負担は軽くなっていますが、金利上昇の局面ではその負担が大きくのしかかるのが特徴です。 もっとも、金利負担を軽減するための方策として「無利子国債」などのアイデアがあり、私はかねてから「無利子国債」の発行を検討すべきだと主張しています。

 また、毎年の国債の元金の返済を軽減する方法としては「永久国債」の考え方もあります。この「永久国債」については、いずれじっくり解説したいと思います。

★ 金融機関に国債保有が偏ると企業への貸出しに回らない ★

 わが国の借金のもうひとつの問題、それは国際の保有者が銀行や生損保などの金融機関に偏っていることです。2010年3月末の統計で、国債残高684兆3464億円のうち、銀行等の保有割合は43・6%、生損保等が20・3%の保有だ。両者合計して63・9%の保有率を占めることになります。

 ちなみに海外投資家の日本国債の保有はわずか4・6%でギリシャの国債はその75%が海外に保有されているのとは桁違いの状況です。日本の国債は日本国内で売れているので、いわば「家族間の借金」と言えなくもないのですが、だからといって、このままさらに大量に国債を発行し続けていいわけではありません。

 金融機関が約64%の国債を保有しているということは、銀行の資金が企業への貸し出しに回らないでいることに他なりません。それだけ経済活動が停滞してしまいます。

 また、金融機関の資金の原資である国民の預貯金がどんどん増えていけばいいのですが、いよいよ本格的な少子高齢化のなかで、人々が預貯金を取り崩し、生活費に充てることになります。いわゆる「貯蓄率の低下」が起きることになります。

 特に団塊の世代が、65歳以上に達する2015年までには、財政の抜本的な改革の道筋をつけなければならないことは確です。

(2010年8月17日 記)
衆議院議員 海江田万里


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