★ 明けましておめでとうございます。皆様は新しい年をいかがお迎えになったでしょうか★
昨年9月に国務大臣(経済財政政策・科学技術政策・宇宙開発担当)に就任して初の正月でしたが、例年と変わらず正月の3が日を過ごしました。元旦に皇居で行われた『新年祝賀の儀』には、これまでも毎年参列していましたが、両陛下と皇族方にご挨拶する部屋が内閣の一員ということで、従来の議員の部屋とは異なったことは変化でした。
毎年恒例の明治神宮への参拝も、一般の参拝者に混じって、およそ1時間、行列に並んで参拝を済ませました。後ろの人に押されて数秒の参拝でしたが、この国の平和と、人々の暮らしの安寧を祈願しました。私は、国の経済に責任を負う立場ですので、今年こそ景気が回復して、人々が安心して生活できる国をつくらなければならないと誓いました。
特に、現在の日本は深刻なデフレに陥っています。政府は昨年末に2011年度の経済成長率はプラス1・5%と予測しました。同時に発表した消費者物価の上昇率はプラスマイナス0%です。デフレ克服には物価が安定してプラスになることが条件ですから、このままでは今年中にデフレ脱却はきわめて困難であることを正直に認めざるを得ません。
今年度の予算は、新たな国債発行額が税収を上回っています。こんな状況は1年でも早く解消しなければなりませんし、そのためには消費税の増税も避けては通れませんが、私の懸念はデフレの進行との関係です。デフレの只中で消費税を増税すれば、一時的には駆け込み需要も生じます。しかし、その後の消費の落ち込みは景気を大きく後退させます。消費税率のアップとデフレ克服のタイミングを適切に判断するのが、私の役割です。
昨年末に駆け足で経済発展の著しいシンガポールを視察してきました。面談した同国のリーダーたちは異口同音に日本の新たな成長に大きな期待を寄せていました。ゴーチョクトン上級大臣の「日本には新たな成長を遂げる条件が全て揃っている」との発言が印象に残っています。新しい年は日本が成長に向かって確実に前進する年にしなければいけないと強く思いました。
(2011.01.01記)
内閣府特命担当大臣 衆議院議員 海江田万里
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