★所得税法修正案成立 解せない「特別復活」★
24日の本会議で、復興財源確保法と積み残しになっていた平成23年度の所得税法等の改正案が衆議院で成立しました。
私は衆議院の財務金融委員長として、本会議場で、両法案の委員会での審査の過程と結果(民・自・公の賛成多数で委員会は通過)を報告しましたが、その心境は複雑でした。
復興財源のための所得税などの増税法案は、多くの納税者に理解いただいているから、まだ良いとしても、悔しいのは昨年末に、長い議論をして政府と与党でまとめた平成23年度の税制改正の中味が、今回の修正によって換骨奪胎されてしまったことです。
特に、私が納得できないのは、所得税法の修正案で、例えば、当初の政府案にあった「勤続5年以下の役員に係わる退職所得について二分の一課税を廃止する」内容が、三党合意による修正案ではすっかり姿を消してしまったことです。昨年末の本紙上にも書きましたが、これは私が強力に主張して政府案に盛り込んだ内容です。
知事や市長などの自治体の首長や高級官僚が3年や4年で、退職して、その度に多額の退職金を手にする。しかも、その金額は退職所得扱いになって半分が非課税という税法の決まりです。「一般のサラリーマンが、一生に一度手にする退職金と、何度ももらう退職金を同等にするのは不公平だ」と、昨年末の税制改革で、勤続年数が5年以下のケースでは、この特例を廃止することにしました。それが今回の修正で、そっくり復活してしまったのです。
さらに、サラリーマンには必要経費的な給与所得控除があることはよく知られています。これまでこの給与所得控除は青天井。つまりどんな高給取りでも、一定割合で控除が受けられました。例えば、給与が5000万円の人は控除額が420万円となり、これは多すぎます。そこで給与収入が1500万円を超える人は最高245万円の控除で頭打ちにしようということが昨年末に決定されました。しかし、これも今回の修正で覆されてしまいました。
これ以上は申しませんが、参議院で多数を失っていることのつけは大きいと言わざるを得ないでしょう。
衆議院議員 海江田万里
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